雑記 十

 昨年の10月10日に融(十三段之舞・思い立ちの伝)が有りました。

 「思い立ちの伝」の時はいきなりワキが謡いながら出るのですが、幕を上げるタイミングが大変難しく、当日は上手く上げましたが、橋掛の長短によって名のり迄の距離が異なり、これがまたタイミングが大変です。
 「侘」た曲ですので五月蠅くなってもいけないし、静かすぎても困るし、と。 中でも名所教えは、お相手する流儀によって方角が違いますので、そのつど合わせなければなわず、何かと大変な曲です。
 「十三段の舞」は長々と続きますが、変化が面白く、こういうのは時を忘れて見飽きないものです。

 塩汲みて 融の大臣 汗重し


敦弘

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静ト動 ~観世・宝生 異流共演の面白さ

7月10日(日) 午後二時開演

宝生能楽堂(水道橋)
(地図 http://www.hosho.or.jp/nohgakudo/




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≪番組≫

 観世流
鸚鵡小町 おうむこまち
 年老いた小野小町の事を聞いた帝は一首の歌を勅使に託し返歌を求めた。小町は賜った御歌から一字のみを変えて返歌とする。これこそ鸚鵡返しの技法と述べ、和歌の六義、徳を語る…
: 野村四郎(シテ)、野口敦弘(ワキ)、一噌庸二(笛)、大蔵源次郎(小鼓)、柿原崇志(大鼓)



 和泉流
萩大名 はぎだいみょう
 狂言。田舎大名が太郎冠者のすすめで萩が盛りの庭見物に行くことになったが、その庭の持ち主は歌を好み見物客に所望するという。太郎冠者は歌を詠めない大名に一首の和歌を教えるが…
: 野村万作(シテ)、高野和憲(アド)、石田幸雄(アド)



 宝生流
雷電 らいでん
 憤死した菅原道真が死後、祟り神と成って宮中で猛威を振るった伝説を基にした一曲。宝生流では長らく「来殿」の字が充てられて演じられてきたが、本公演では近年復曲した「雷電」の形で演じられる。
: 朝倉俊樹(シテ)、野口能弘(ワキ)、野口琢弘(ワキツレ)、吉田佑一(ワキツレ)、内藤連(アイ)、寺井久八郎(笛)、住駒匡彦(小鼓)、国川純(大鼓)、観世元伯(太鼓)



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≪チケット取扱い・お問い合わせ≫

全席指定
A席 12,000円
B席 10,000円
C席 8,000円
D席 6,000円(学生4,000円)


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